翌日に仕事をしても大丈夫?中絶手術後のリスクと仕事について解説

仕事

やむを得ない事情で人工中絶手術を受けるのを決めた際に、不安や心配事が多くあると思います。

特に、お仕事をされている女性の場合、手術後すぐに仕事復帰できるかどうかは気になるポイントでしょう。

そこで今回は、中絶手術後の仕事可否や術後の身体の変化などを解説します。

中絶手術の翌日と仕事

中絶手術を受けた翌日に仕事ができるかどうかは、手術が初期中絶なのか中期中絶なのかによって変わってきます。

初期中絶は妊娠11週6日までに行う中絶手術で、中期中絶は妊娠12週~22週未満に行う中絶手術のことです。

また、手術後の体の状態や就いているお仕事の内容によっても、仕事できるかどうかの判断は異なります。

初期中絶後の翌日の仕事

初期中絶の手術には、医療器具を使って子宮内容物を掻き出す掻爬法と、吸引器を使って子宮内容物を吸い取る吸引法の2種類があります。

池袋クリニックでは吸引法を採用しています。

吸引法は、WHO(世界保健機関)で初期中絶手術の世界標準として推奨されていますが、まだ日本では普及率の高くない方法です。

吸引法は掻爬法よりも子宮内膜を傷つけない術式であることや、出血量が少なく済むというメリットがあります。

また、手術時間が約10分で終わるため、手術に要する時間が少なくて済むことも特徴です。

手術後は、クリニック内で2~3時間程度安静にしてから帰宅します。

帰宅後もなるべく安静にし、翌日からデスクワークなどの軽作業といった仕事であれば問題ありません。

ただし、体調の良し悪しは人によって変わりますので、医師に相談した上で翌日の仕事を検討しましょう。

中期中絶後の翌日の仕事

中期中絶手術は、通常の出産と同じように人工的に陣痛を引き起こし、分娩方式で行うことが一般的です。

初期中絶に比べ、手術操作が難しくなることから手術時間が長くなり、身体的な負担も大きくなります。

そのため、手術後の数日間は安静に過ごすことをおすすめしています。

仕事内容や身体の調子にもよりますので、医師の判断に従ってください。

また、手術後は経過観察する必要があるため、少なくとも一度は来院し検診を受けましょう。

中絶手術後のリスクと仕事への影響

中絶手術の後には、出血や発熱、嘔気といった症状が出ることがあり、いずれも個人差が大きいです。

ここではよくある術後の症状と仕事への影響を確認しておきましょう。

出血

中絶手術後は、数日から1ヶ月ほど出血が続くことがあります。

一方で、2〜3ヶ月くらいの間出血が全くない方もいるので、個人差が大きいです。

中絶後はホルモンが徐々に減少するため、消退出血がある方はありますし、ない方はないです。

また、産後の子宮筋の収縮不良による弛緩出血が起こる可能性もあります。

この場合は、子宮底の輪状マッサージや氷嚢でお腹を冷やすことで改善していきます。

出血がある場合もない場合も症状としては正常ですので、深く心配する必要はありません。

出血があるときは、生理用のナプキンで対処しましょう。

生理時と同じ程度の出血であれば、仕事に差し支えるほどの影響はないことが多いです。

尿妊娠反応も2~3ヶ月間は陽性反応が出ますが、妊娠が続行しているわけではありません。

もし、出血量が多い場合や長く続く場合や出血に伴って体調不良を引き起こしている場合など、心配事がある場合は医療機関に相談し、受診するのをおすすめします。

発熱

中絶手術後に37℃以上の発熱が起こる可能性があります。

身体的に辛い部分があるかと思いますが、38℃以下で3日以内で回復しそうあれば、安静にして様子を見てみましょう。

次第に改善していくケースが多いです。

万が一、38℃以上の高熱が続き、腹痛が伴うなど症状が重い場合は子宮内感染が疑われ、この場合は抗生剤の投与で改善を図ります。

発熱が出た場合、可能であれば翌日の仕事は休んだほうが回復が早まるのでおすすめです。

腹痛

手術中は麻酔が効いているので痛みを感じませんが、麻酔が切れると腹痛が生じることがあります。

これは、術後に子宮が収縮していることによるもので、普段の生理痛が軽い方であればいつも以上に腹痛が強く感じるでしょう。

術後安静にしていれば、翌日には良くなっている場合がほとんどです。

事務作業や座ってのお仕事であれば、支障はないレベルかと思います。

腹痛も他の症状同様に、非常に重い場合や心配な場合はすぐにクリニックに連絡してください。

中絶手術後の注意点

中絶手術後は体調不良を引き起こさないためにも、基本的に安静に過ごすことが大切です。

ここではその他の注意点についても確認しておきましょう。

中絶手術後の入浴

帰宅後はなるべく安静にするのが大前提ですが、夜寝る前のシャワーなどは問題ありません。

湯船に浸かっての入浴は翌日以降にしておくのが無難です。

中絶手術後の飲酒

中絶手術後は余程の理由がない限り、お酒を飲むのは避けましょう。

手術当日は麻酔の影響が残っている状態ですので、麻酔と同じような効果のあるお酒を飲むのはリスクがあります。

中絶手術後の生理

術後は女性ホルモンが徐々に減少傾向になるため、消退出血が早く来る方としばらく来ない方に分かれます。

そのため、術後に生理が来る時期も個人差が大きいです。

手術直後に生理が正常に来る方もいれば、2~3ヶ月経っても生理が来ない方もいます。

3~4ヶ月後には妊娠前の状態に戻るので、生理周期も安定してくるはずです。

まとめ

中絶手術は少なからず母体に負担のかかる手術ですので、翌日の仕事は可能であれば休むことをおすすめしています。

ただし、体調には個人差がありますので、事務作業やデスクワークなどの軽作業であれば、翌日から行っても問題ないでしょう。

中絶手術後には、出血や腹痛などの症状が見られる方も多いです。

多くは時間経過によって改善するものですが、もし長い期間出血が続いたり、体調が悪化したりといったことがあれば、すぐに医療機関を受診してください。

池袋クリニックでは、術後のアフターケアもしっかり行っていますので、まずは気軽に医師に相談いただければと思います。

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