中絶手術で受ける検査は?受ける時期や手術当日までの流れを解説

人口妊娠中絶はやむを得ない事情から妊娠を継続するのが難しく、中断するための手術のことをいいます。

手術の前にはさまざまな検査を受けるのですが、どんな検査を受けるのか不安な方もいるでしょう。

そこで、中絶手術を受ける前の検査にはどんなものがあるのか、受ける時期や中絶手術を受ける流れについて解説します。

中絶手術前の検査の種類

人工妊娠中絶手術を行う際にはさまざまなリスクが伴います。

そんなリスクを最小限に抑えるためにも、手術前の検査は非常に重要です。

検査を行うことで、正確な妊娠週数や妊娠の状態、中絶手術を行って大丈夫かどうかなどがわかります。

超音波検査(エコー検査)

超音波検査は、超音波を利用して体内の子宮や卵巣の状態を画像で確認できる検査方法です。

妊娠週数を確認する際に行う検査になっています。

池袋クリニックで人工妊娠中絶手術を行えるのが11週6日までの初期中絶なため、週数の確認は非常に大切です。

週数の確認以外にも正常な妊娠かどうかをチェックをします。

貧血検査・血液型検査

中絶手術中の出血量が多かった場合、貧血が悪化してしまう可能性があります。

そのため、手術前に貧血の度合いが問題ない状態かを貧血検査・血液型検査で確認します。

感染症検査

中絶手術を行う前の感染症検査は特に重要です。

例えば、クラミジアに感染しているのに人工妊娠中絶手術をしてしまった場合、術後の早い段階で治療しないと腹膜炎にまでなってしまう可能性があります。

このような合併症を引き起こさないためにも、感染症検査をしっかり行い、早期改善にあたることが大切です。

血液検査ではHIV・梅毒・B型肝炎・C型肝炎を、内診検査では淋菌・クラミジア・子宮頸部癌が検査内容となっています。

さまざまな可能性を考えて事前にしっかり感染症をチェックし、把握することが大切です。

中絶手術前の検査を受ける時期

中絶の術前検査を受ける時期と検査内容は、初期中絶と中期中絶とではほとんど同じです。

ただし、中期中絶だと手術自体が難しくなるので、胎盤の位置や胎児の大きさなどが問題になります。

身体面や経済面などあらゆる負担を考慮しても、中絶手術は早いうちに行うほうが負担が少なく済みます。

これらの情報は非常に大切ですので、「妊娠しているかも?」思ったらできるだけ早く受診するのがおすすめです。

特に、月経不順の方だと妊娠していることに気付くのが遅くなる可能性が高いので、注意が必要になります。

初期中絶

初期中絶は、妊娠11週6日までの妊娠初期に受ける中絶手術のことです。

妊娠週数は、最後の生理開始日を0週目として数えるので、実際には妊娠1週でも妊娠していない扱いになります。

妊娠4~5週目あたりは、超音波検査で子宮内の胎のう(赤ちゃんや胎盤が作られていくうちにできる赤ちゃんを包むための部屋のこと)を把握しにくい時期です。

そのため、妊娠6週以降に超音波検査を受けるのが良いです。

生理予定日から1週間過ぎてもこない場合は、市販の妊娠検査薬で検査をしてみましょう。

その上、生理予定日を2週間過ぎてもこない場合は、医療機関を受診してみてください。

最終生理日から妊娠数週を数える場合は、生理周期が28日周期であることを前提としており、周期が不安定な場合は週数が不正確なります。

中期中絶

中期中絶は、妊娠12週~22週未満までの妊娠中期に受ける中絶手術のことです。

中期中絶の場合は前置胎盤(胎盤が正常より低い位置に付着してしまい、胎盤が子宮の出口の一部または全部を覆っている状態)が問題になることがあるので、超音波検査で胎児週数を確認し、慎重に精査します。

そのため、検査はできるだけ早い段階で行うことを推奨しています。

中絶手術を受ける流れ

人工妊娠中絶を受ける場合、必要な検査を行ってから手術を行うケースがほとんどです。

一般的な中絶手術を受ける流れを確認しましょう。

診療の予約

赤ちゃんを産むか、人工妊娠中絶手術を受けるかまだ決め切れていない場合でも、まずは自分の体の状況を確認することが大切です。

そのため、できるだけ早めに医療機関にご相談ください。

池袋クリニックの診察は予約なしでも受診できますが、予約していただいたほうがスムーズにご案内できます。

また、予約なしでお越しになる場合は受付時間内にご来院をお願いします。

診察当日

診察日は、正常妊娠かどうかの確認と正確な妊娠週数を出します。

その他、最終月経や月経周期、妊娠経験・中絶経験の有無、アレルギーの有無、持病の有無、既往歴、薬の副作用の有無など、一般的な問診が行われます。

その際に、中絶手術についてや術後のケアなども担当医から説明があるので安心してください。

もし、説明の中で不安な点がある場合は、納得できるまで担当医に確認しましょう。

術前検査

中絶手術前に各種検査を行います。

血液検査では、HIV・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・血液型を調べ、内診検査で子宮頸部癌検査・淋菌感染症検査・クラミジア感染症検査をします。

手術前検査の費用は、手術費とは別に15,000円前後かかる場合が多いので、初診時には多めにお金を持っておくのがおすすめです。

診察と術前検査が終わったら、手術日を決定した上で予約します。

中絶手術当日

中絶の手術方法に「掻爬法」を採用している病院の場合、人工妊娠中絶手術に備えて子宮頸管を広げる術前処置が行われ、中絶手術を行います。

池袋クリニックでは、中絶手術の方法に「吸引法」を採用していますので、この術前処置は行いません。

静脈麻酔後、あまり痛みがわからない状態で、細い器械で丁寧に子宮頸管を広げて手術を実施します。

手術は約10分程度で終わるので、眠っている間に終了です。

手術後には超音波検査が行われ、子宮内の出血があるかどうかや子宮の収縮状況、遺残の有無などを確認します。

およそ2~3時間後には歩けるようになるので、その間はベッドで休み、安定したら帰宅できるようになります。

まとめ

人工妊娠中絶の検査では、主に「超音波検査」「貧血検査・血液型検査」「感染症検査」が行われます。

どれも中絶手術を安全に行うために重要な検査であり、検査結果によっては手術前に対応しなければいけない疾患もあります。

中絶手術は早い段階のほうがあらゆる面において負担が少なくなるので、現在の状態を知るためにも、中絶すると確定していない状態でも良いので、早めに相談するのがおすすめです。

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